ダーツのフォームや投げ方は、上達の鍵です。この記事では、初心者がスムーズに投げられるように、正しいフォームと具体的な練習法を紹介します。
ダーツを安定して投げるための正しいスタンスとフォーム
ダーツを安定して投げるためには、正しいスタンスとフォームを身につけることがとても重要です。安定したフォームを保つことでブレを抑え、正確なスローが可能になります。以下に、基本的なスタンスとフォームについて詳しく説明します。
スタンス(足の構え方)
基本のスタンス
- 足の位置:利き手が右手なら右足をボードに向けて立ち、利き手側の足を前に出します。左利きの場合はその反対です。前足を軸に、肩幅程度に足を開きましょう。
- 前足と後ろ足のバランス:体重は前足にやや多く乗せ、後ろ足は軽く地面に添える感じです。前足の位置は、ボードに対して45度から90度の間で自分が最も安定する角度に調整しましょう。
- 体の向き:肩を少し斜めにし、ボードに対して身体が一直線に向くように構えます。正面を向くよりも少し斜めの方が腕を安定させやすくなります。
スタンスのポイント
安定感が大切です。ふらつかない角度で立ち、スローの際に体が動かないように意識しましょう。
重心の位置は前足に寄せつつ、腰を反らせず自然体で立つことを心がけましょう。
グリップ(ダーツの持ち方)
親指と人差し指でダーツのバレル(持ち手の部分)を軽く挟み中指を添えます。安定感を保つため、力を入れすぎず軽く握ります。
人差し指と中指の位置を少し調整することで、ダーツの飛び方が変わります。初心者はシンプルに親指と人差し指で持つのが良いでしょう。
力まずに自然に握ることが大切です。力が入るとコントロールが難しくなるため、リラックスして握りましょう。
フォーム(構え方とリリース)
構え
- 肩と肘を固定する:構えたときに利き手の肘を肩の高さに上げ、肩と肘の位置を固定します。肘が下がるとスローが安定しにくくなります。
- 視線をまっすぐに保つ:狙いたいポイントに視線を合わせます。肩の動きが最小限になるよう腕だけで狙う感覚が理想的です。
スロー(投げ方)
- 引く動作:ダーツを持った手を肘が動かないように後ろに引きます。このとき、手首や肘がブレないよう意識しましょう。
- リリース(放つ):ダーツを引いた位置から、肘を固定したまま前に押し出すようにダーツを放ちます。手首を軽く使いダーツの軌道を安定させます。
- フォロースルー:リリース後も腕をまっすぐに伸ばし、指先がボードに向くようにします。フォロースルーを意識することで、ダーツがまっすぐ飛びやすくなります。
練習とポイント
- 脱力:全身の力を抜きダーツを放つ瞬間だけに意識を集中させます。緊張すると腕や肩に力が入りやすいので肩の力を抜くように心がけましょう。
- 一定の動作を保つ:スローのリズムや速度を一定にすることで、安定した投げ方が身につきます。
- 狙いを定める:まずは的の中心を狙う練習を続け、ダーツがまっすぐ飛ぶ感覚を養います。
安定したフォームとスタンスを保ちながら練習を重ねることで精度が上がり、狙い通りに投げられるようになります。リラックスした気持ちで、少しずつ自分に合った構えとスローを見つけていきましょう。
グリップの基本:手の握り方と矢の持ち方
ダーツで安定したスローをするためには、正しいグリップ(握り方)を身につけることが重要です。握り方によってダーツの飛び方が変わるため、自分に合った自然な持ち方を見つけることで安定性が増し狙い通りに投げやすくなります。以下に、基本的なグリップの方法とポイントを説明します。
グリップの基本の握り方
親指と人差し指での握り方

出典元https://www.dartslive.com/jp/beginner/grip/
- 親指と人差し指でダーツのバレル(持ち手部分)を軽く挟む:これが最も基本的な持ち方です。親指と人差し指でしっかりと支えることで、安定したスローができます。
- 中指を添える:中指をバレルに添えることで、さらに安定感が増します。ダーツの重心がブレにくくなり狙いが定めやすくなります。
- 薬指と小指はリラックスさせる:薬指や小指で握りすぎないようにしましょう。軽く添える程度にして握る手全体がリラックスするのが理想的です。
手のひらをリラックス
- 力を抜く:ダーツを強く握るとリリースの際にスムーズにダーツが放たれず、ブレの原因になります。手のひら全体をリラックスさせ必要最低限の力で握りましょう。
- 自然なカーブを作る:ダーツを持つとき、手のひらに軽くカーブができるようにします。力まずに握ることで、より自然なスローが可能です。
ダーツの持ち方(指の位置)
指の位置
親指はダーツの横から支え、重心を支える役割をします。親指をバレルの真ん中付近に置くことで、ダーツ全体が安定します。
人差し指はダーツの上部を支えるように配置し、ダーツの方向性をコントロールします。人差し指がダーツに対して直線的に置かれていると狙いやすくなります。
中指はバレルの下側に軽く添えるか、親指の少し上側に添えることでダーツの安定感が増します。
ダーツを安定させるためのコツ
グリップの強さ
- 軽く握る:初心者はダーツをしっかり握りすぎることが多いですが、実は軽く握る方がダーツの飛びが安定します。握りすぎると手が力みやすくなりブレの原因になるため、軽く支える程度にしましょう。
余分な指をリラックス
小指と薬指はバレルに触れる程度で力を入れずにリラックスさせます。この2本の指はバレルを支える必要はなく軽く添える程度でOKです。
グリップのチェック方法
- 練習前にグリップの感覚を確認:ダーツを持ったときに、軽くリラックスした握りになっているかを意識しましょう。最初は違和感があっても、力を抜いて繰り返し練習することで自然と安定したグリップが身につきます。
- 投げる前に確認:スローの前に握り具合を再確認し、力みが入っていないかを意識しましょう。
よくあるグリップの問題点
- 強く握りすぎる:握りが強すぎるとリリースの際に指が引っかかりやすくなり、スムーズなスローができません。
- バレルを掴みすぎる:多くの指を使ってバレルを握りこむとダーツが安定しにくくなり、ブレが生じます。
- 指がバラバラ:指の位置がバレルに対して統一されていないと、コントロールが不安定になりやすいです。親指と人差し指でしっかり支え、中指を添える形で統一しましょう。
正しいグリップを身につけることでダーツの飛び方が安定し、狙い通りに投げやすくなります。練習を通じて、無理なくリラックスしたグリップを体に覚えさせていくことが上達の鍵です。
投げるときのリリースタイミングとポイント
ダーツを投げる際のリリースタイミングとリリースポイントは、ダーツがまっすぐ安定して飛ぶかどうかを左右する重要な要素です。スムーズなリリースを意識することで、より正確に狙った場所に投げられるようになります。以下に、リリースタイミングとポイントの基本を解説します。
リリースのタイミング

リリースのタイミングとは、ダーツを手から放つ瞬間のことです。タイミングが合わないとダーツが上や下に逸れたり、ブレが生じたりします。
リリースの基本的なタイミング
腕が前に伸びきる少し前にリリースするのが理想です。腕が完全に伸びきった状態ではなく、伸び切る直前にリリースすることで、自然な角度でダーツが飛んでいきます。
- 肘が止まる瞬間を意識する:肘が上に動ききり止まるタイミングでリリースすることで、一定の高さと角度でダーツが放たれます。
- 手首のスナップを軽く使う:リリースの瞬間に手首を少し前に弾くことで、ダーツにスムーズなスピンがかかり安定した飛行が得られます。手首にあまり力を入れすぎず、リラックスして行うことが大切です。
タイミングをつかむ練習方法
- ゆっくり投げる練習:最初はゆっくりと投げ、リリースのタイミングを体に覚えさせます。徐々にスピードを上げて正しいタイミングを意識できるようにしましょう。
- リリースだけを意識する練習:投げる際に、肘を固定しながらリリースの感覚だけに集中してみましょう。感覚をつかむことでタイミングが徐々に身につきます。
リリースのポイント(リリースする角度と位置)
リリースのポイントは、ダーツが手から放たれる瞬間の角度や位置です。このポイントが一定であるほどダーツが安定して飛びます。
リリース角度
ダーツが目標に対してまっすぐ向くようにリリースの際に角度を保つことが重要です。リリース時にダーツの先端が下を向いたり上を向いたりしないよう手首を安定させます。
- ダーツはまっすぐ前方へ放つ:腕が前方に伸びる際、ダーツの先端が的にまっすぐ向くよう意識してリリースします。
リリースの高さ
- 狙う位置より少し上を目指す:ダーツは放物線を描きながら的に向かうため、狙う的よりも少し上に向かってリリースすると自然な軌道になります。リリースする手の高さは目の高さに揃えると良いでしょう。手を目の高さまで持っていき、そこからまっすぐリリースすることで安定します。
リリース後のフォロースルー
- フォロースルーを意識する:ダーツを放った後も、腕をまっすぐに伸ばしてダーツの後を追うようにします。リリース後に指先が目標を指し示すように最後まで動作を終えることで、ブレの少ない安定したスローが可能です。
- 手首は自然な状態で止める:リリース後、手首や指先を無理に返したりせずダーツを放った自然な角度で止めましょう。
リリースに関するよくあるミスと改善方法
- タイミングが早すぎる:ダーツが下に逸れやすくなります。腕が伸びきる直前まで、リリースを我慢することを意識してみてください。
- タイミングが遅すぎる:ダーツが上に逸れやすくなるので、早めにリリースするよう意識しましょう。
- 手首に力を入れすぎる:力を入れすぎると、ダーツが予想外の方向に飛ぶことがあります。リラックスして軽く手首を使うことで、自然なスローができます。
ダーツのリリースタイミングとポイントは、反復練習で少しずつ感覚をつかむことが大切です。最初は難しいかもしれませんが、正しいタイミングとポイントを意識して繰り返し練習することで、自然と体に染みついてきます。
自宅でもできる効果的な練習方法
自宅でできるダーツの練習は、基本的なスキルを磨き、スコアを安定させるために非常に役立ちます。限られたスペースでもできる練習方法をいくつか紹介します。集中力を養うトレーニングや、リリースやグリップを改善する練習なども含まれているので、ぜひ取り入れてみてください!
基本のスロー練習
自宅でのスロー練習では、フォームとリリースのタイミングを意識して安定した投げ方を目指します。
- ターゲットを小さく設定する:実際のダーツボードを持っていない場合、小さなターゲット(紙を丸めたものや付箋など)を壁に貼り付け、そこを狙うことで精度を高めることができます。的が小さいほど集中力も必要なので効果的です。
- フォーム確認:鏡を使って、自分のフォームを確認しながら投げるのもおすすめです。肩の位置や肘の動きを意識し、理想的な姿勢を保てているかチェックできます。
- 繰り返し練習:1日10分など短時間でもいいので、フォームを安定させるために毎日少しずつ続けることが大切です。
グリップとリリースの感覚をつかむ練習
ダーツを安定して飛ばすには、グリップとリリースの感覚が非常に重要です。
- 指の力をリラックスする練習:ダーツを握った状態で親指と人差し指の間に軽く力を入れ、他の指をリラックスさせます。ダーツがブレずまっすぐ放たれるように、必要最低限の力でダーツを支える感覚を掴む練習をします。
- リリースだけの練習:壁の前でダーツを投げずに、リリースする瞬間だけの感覚を意識します。ダーツが放たれるタイミングや、手首をどのように使うかを練習できます。徐々にリリースのタイミングが自然に体に馴染むようになります。
集中力を高めるターゲット練習
特定のポイントを狙う練習は、狙いを定める集中力を高めます。
- ダーツボードの特定のエリアを狙う:例えば、「ブルを10回連続で狙う」「ダブルの20を5回連続で狙う」など、狙う位置を限定して練習します。1つのエリアを集中して狙うことで、ターゲット精度が向上します。
- 仮想的に点数を設定する:実際の試合を想定して、目標スコアを決めてプレイします。例えば、301点や501点から始め、0点になるまでのスコアを減らしていく練習です。試合形式の練習は、自分のペースやプレッシャーに慣れるために役立ちます。
フォロースルー練習
スムーズなフォロースルーを習得することで、ブレが少なくなり、安定したスローが可能になります。
- 手首と指の動きを確認:ダーツをリリースした後、手首や指が的を指すようにまっすぐに伸びているか確認します。フォロースルーが安定することで、ダーツの飛行が安定しやすくなります。
- 動画でフォームチェック:スマートフォンなどで自分のフォームを動画で撮り、フォロースルーがスムーズにできているか確認するのも効果的です。細かな動きのクセがわかるので、改善がしやすくなります。
メンタル強化のイメージトレーニング
ダーツはメンタルも重要なスポーツです。イメージトレーニングを通して集中力やリラックスを意識することで、本番での精度が向上します。
- 成功したスローを思い描く:目を閉じて自分が正確にスローし、狙った場所にダーツが刺さるイメージを繰り返し思い浮かべます。リラックスしているときの感覚を体に覚えさせることで、本番でも同じ状態を再現しやすくなります。
- 試合形式のイメージ:試合に参加しているつもりで、自分がスローする場面を想像します。緊張する場面での集中力を養うためにも、特定のスコアに挑戦しているイメージを持つと効果的です。
自宅で行える練習は、短時間でも繰り返し行うことで、安定したフォームやリリースが自然と身につきます。地道な練習を続けることで、本番でも安定してスローできるようになるので、ぜひ習慣にしてみてください。
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